片頭痛についての記事です。
片頭痛
片頭痛の原因や症状について説明します。
片頭痛の原因
以下に代表的な片頭痛の原因をあげていきます。
季節や温度変化による自律神経の乱れ
シャワーを浴びたり風呂に浸かっている時などは、
血管が拡張し、頭痛が引き起こされるてしまいます。
季節の変わり目などで急に暖かくなるときも
温度変化に自律神経が乱れ血管が急に拡張されてしまうと頭痛が起きてしまいます。
女性ホルモンの変動による自律神経の乱れ
片頭痛は女性ホルモンのエストロゲンと大きく関わりがあります。
そのせいで生理中や前後に自律神経が乱れ片頭痛に悩む女性は多いです。
また片頭痛のは女性が男性の約4倍もあるというデータもあります。
30代女性の5人に一人が片頭痛の症状を持っているとも言われています。
ストレスから解放された時の急激な緊張緩和(自律神経の急な変動)
ストレスを受けているときは、交感神経が高まるため血管も緊張して収縮しています。
しかし緊張やストレスから解放されたときに、
急に収縮していた血管が拡張すると、片頭痛が起こることがあります。
自律神経が乱れているとこの急激な変動が起こりやすいと言われています。
セロトニンの過剰分泌
ストレスが原因で自律神経が乱れ緊張していると、
セロトニンが異常に増え、それが原因で脳血管を収縮させてしまいます。
その後、徐々にセロトニンが減少すると、
反動で血管が急激に拡張し片頭痛が起こります。
ストレスにより活性酸素が増える
私たちはストレスを感じると、
体内では活性酸素が増えることは知られていますよね。
この活性酸素が増えすぎると血管や細胞を傷つけ、炎症を起こします。
それが偏頭痛を起こしていると考えられます。
特定の食べ物が頭痛を引き起こす
チラミンという物質が血管に作用して
片頭痛を引き起こすことが分かっています。
チョコレート・ココアなどのカカオ製品
赤ワイン
柑橘果物
チーズ
発酵食品
また、中華料理に多量に含まれている
うまみ調味料成分の
グルタミン酸ナトリウムによって頭痛が誘発されることも多く、
「チャイニーズレストランシンドローム」と呼ばれています。
ポリフェノールの摂り過ぎ
チラミンと同じで、ポリフェノールにも血管を収縮させる作用があります。
ポリフェノール自体は健康に良いのですが、
血管を収縮させた後に、一気に血管が拡張する事が偏頭痛には悪影響になっています。
ココア・チョコレート
赤ワイン
緑茶・紅茶
コーヒーやカフェインの摂りすぎ
チラミン程ではないですが、カフェインにも血管を収縮させる働きがあります。
少量のカフェインは症状を抑えるのに有効ですが、
取りすぎてしまうと
収縮した反動で一気に血管が拡張すると片頭痛にとって悪影響です。
コーヒー
緑茶
紅茶
カカオ製品
空腹
お腹がすいていると頭痛がひどくなることがあります。
それは空腹になり血糖値が下がるからです。
血糖値が下るとカラダは栄養が足りないため生命の危機と感じます。
するとアドレナリンなどが分泌され自律神経は緊張状態に傾きます。
脳に急いで血液を送ろうとすることで、
頭部に血流が押し上げられ拡張し頭痛が起こります。
また空腹それ自体がストレスです。ストレスは自律神経を大きく乱します。
寝すぎや睡眠不足
睡眠不足はストレスですので、
当然自律神経を乱しますが、寝過ぎも頭痛を引き起こす原因になります。
寝すぎると必要以上に血管が拡張してしまうからです。
また自律神経の切り替えのタイミングがずれてしまうため、
起きても自律神経が活動モードに切り替わらず血管が拡張した状態が続いてしまいます。
また長時間同じ姿勢を取り続けるため、血流が悪くなり肩がこり、
それが頭痛へと発展することもあります。
片頭痛の症状
片頭痛の症状を以下にあげていきます。
ズキンズキンと脈を打つような痛み
こめかみから目の周辺が痛み、音や光に過敏に反応します。
頭の片側に起こることが多いですが、両側や後頭部が痛くなる方もいます。
吐き気や嘔吐も起こることがあります。
痛みは、数時間続くこともあり、早朝痛くなりやすいです。痛みの周期は不定です。
動作により痛みが悪化
頭を左右に振ったり、運動したり、頭を動かす動作で頭痛の症状が悪化します。
逆に緊張型頭痛は動かすと血行が良くなるため改善します。
思春期から始まることも多い
多い人で週1回、少なくても年に数回、月に1回程度という割合です。
片頭痛に悩む女性の多くが初潮の始まる頃から発症し、
長い年月をつらい症状と付き合わなければならない方もいます。
女性ホルモンの変動は更年期以外にも思春期があります。
この時期は頭痛以外にも起立性低血圧など自律神経症状が出ることがあります。
視界にキラキラするものが出現
片頭痛が起こる前に、前兆を感じる人が多くいます。
閃輝暗点といってキラキラと輝くギザギザの幾何学模様が
視界に現れ視界の一部が遮られます。
これは目に問題があるわけではなく、
脳内の視覚野が刺激されたためと言われています。
この症状が出る人は全体の2割程度です。
片頭痛の予兆・前兆
閃輝暗点の他にも、
生あくびやめまい、手足のしびれ、顔がチクチクする、情緒不安定など、
さまざまな体調の変化を感じる場合があります。
片頭痛の診断基準
前兆のない片頭痛の診断基準
1、次の2~5を満たす頭痛発作が5回以上ある。
2、頭痛の持続時間は4~72時間(未治療か治療が無効の場合)
3、頭痛は次のうち少なくとも2項目を満たす。
A、片側性
B、拍動性
C、中等度~重度の頭痛
D、日常的な動作(歩行や階段昇降など)により頭痛が増悪する、あるいは頭痛のため日常的な動作を避ける。
4、頭痛発作中に少なくとも以下の1項目を満たす。
A、悪心または嘔吐(あるいはその両方)。
B、光過敏および音過敏。
5、他の疾患によらない。
前兆のある片頭痛の診断基準
1、次の2~5を満たす頭痛発作が2回以上ある。
2、少なくとも以下の1項目を満たす前兆があるが、脱力は伴わない。
A、陽性徴候(例えばキラキラした光・点・線)などの視覚症状
B、陽性徴候(チクチク感)などの感覚症状
C、一時的な言語性失語障害
3、少なくとも以下の2項目を満たす
A、同名性視覚症状(半分見えない)または片側性の感覚症状あるいはその両方
B、少なくとも1つの前兆は5分以上かけて少しずつ進展するか、別の複数の前兆が引き続き5分以上かけて進展する。
C、それぞれの前兆時間の持続時間は5分以上60分未満
4、上記の「前兆のない片頭痛」の診断基準2~4を満たす頭痛が、前兆の出現中か前兆後の60分以内に生じる。
5、他の疾患によらない
片頭痛の対処
もし片頭痛の発作が起きてしまって場合は以下の対処をして下さい。
片頭痛の前兆を見逃さない
いつ頭痛が起きるのだろうという不安やストレスは悪影響です。
片頭痛が起こるとわかっていれば、気が楽になったり、事前に対策をとりやすくなります。
頭を冷やし暗く静かな場所で休む
拡張しすぎた血管を収縮させるのに効果的です。
氷嚢などで冷やして下さい。
片頭痛は動いたりまぶしい場所やうるさい場所では痛みが激しくなるので、
暗く、静かな場所で休むようにしてください。
また少量のカフェインは血管収縮させるのに効果的です。(取り過ぎは逆に悪化します)
頭痛を和らげるツボ
百会や風池などが有名ですが
当院で特に効果が出ているツボを施術後にレクチャーさせていただきます。
日常でできる予防法
片頭痛の予防には以下の点に注意して自律神経を整える事が大切です。
ストレスを管理
ストレスは万病のもとです。
自律神経を乱さないためにもストレス管理は最優先事項です。
毎日1リットル以上の水を飲む
オランダのマーストリヒト大学の研究では、
頭痛には、じつは鎮痛剤よりも水の方が効果があるという研究結果が報告されています。
実験で毎日平均して1リットル以上の水を飲むようにしたら
偏頭痛を含む様々な頭痛に改善が見られたと報告されています。
この研究では、慢性頭痛や偏頭痛に悩まされている100人の患者に、
症状の改善のためストレスを減らし、睡眠時間を増やし、カフェインを避けるよう指示しました。
そのうち50人には、3ヶ月間毎日1.5リットルの水を飲むよう指示しました。
それから3ヶ月後、100人全員に頭痛に関する調査を行ったところ、
水をたくさん摂取していた患者の方が頭痛を起こす頻度が少なく、
痛みも和らいでいたことがわかりました。
大学の研究員らによると、
水分補給によって頭痛が改善されたことは明らかであり、
水分をしっかり摂ることは頭痛に効果があると言えるそうです。
最近の研究では、
脳の血管に分布している神経の炎症が、片頭痛の発生に関係している
と言われています。
神経の炎症は、レニン-アンジオテンシン系と呼ばれる
水分を調節する機能が活性化された時に悪化することも分かってきています。
また東洋医学でも
「水毒」や「気滞」という体内の水や血流の巡りが悪いことが頭痛に影響
することが指摘されています。
これらのことから体内の水分調節や血液循環、
これらをコントロールする自律神経が偏頭痛に大きく影響していることが分かります。
マグネシウムとビタミンB2
マグネシウムが不足すると血管が痙攣し、痛みに敏感になることがあるといわれています。
マグネシウムは神経の働きを安定化させる作用があります。
一日 300 ~ 600mg を摂取します。しかしもともとマグネシウムは緩下剤として用いられていますので、
服用により下痢を起こすことがあります。
過敏性腸症候群の方や下痢気味の方はサプリメントなどの服用は控えて下さい。
ビタミンB2は、血流を良くする働きがあります。
またビタミンB2には代謝を促進するダイエット効果などもあり、
女性に嬉しいビタミンです。
ただし、偏頭痛の改善を期待する場合、
ビタミンB2は普段の食事でとれる10倍(1日200mgから400mg)ほど
摂取しないと効果が表れにくいと言われています。
マグネシウムを多く含む食べ物
玄米や納豆などの豆類、ひじきなどの海藻類、魚介類
ビタミンB2を多く含む食べ物
牛や豚や鶏のレバー、卵黄、牛乳
うなぎなど
強い光や騒音を避ける
強い光や騒音は片頭痛を悪化させる要因になります。
サングラスや日傘、帽子などを持ち歩くのも対策になります。
また耳栓や音楽プレーヤーなどで騒音をシャットアウトするのもいいでしょう。
発作中の痛みを軽くする食べ物
普段から持ち歩いていると、いざという時に対応できます。
カフェイン
カフェインには拡張してしまった血管を収縮させる働きがあります。
摂りすぎてしまうと反動で逆に拡張して悪化してしまいますが、
少量にとどめておくと症状を和らげる事ができます。
近頃ではガムやタブレットにカフェインが含まれているものもあります。
アーモンドで血糖値をあげる
偏頭痛は低血糖の時に起こるケースもあります。
しかし砂糖や甘いものは一気に血糖値をあげますが、
反動で一気に下がることがあります。
アーモンドなど急激な血糖値のアップダウンが起こりにくいものを食べて
血糖値をあげてください。
避けるべき食べ物
チラミンを含む食品
前述しましたが、チラミンは片頭痛を悪化させる成分です。
チョコレート・ココアなどのカカオ製品
ワイン
チーズ
燻製
発酵食品
しかしこれらをまったく食べないなんて、無理ですよね?
食べたいものを食べれないのはストレスになってよくありません。
食べ過ぎたり、発作が起こりそうな前兆があるときだけは避けるようにしてみてくださいね。
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