加味逍遙散(かみしょうようさん)は冷え症、月経周期にまつわる女性特有の症状、不安や不眠、イライラなどの自律神経症状などに使われています。
鍼灸と合わせる事でより効果が高まります。
「逍遙」とは、気の向くままにあちこち歩き回るという意味で、さまざまに移り変わるような症状つまり自律神経失調症も対象となります。
また更年期障害で虚弱体質の方に処方されることが多い漢方薬です。鍼灸と合わせる事でより高い効果が期待できます。
加味逍遙散は、血の不足から気が余り、滞った気が熱に変わり症状を引き起こしている状態に作用します。
気が熱に変わると、温められた空気と同じように、体の上に上がります。この気を下に降ろして全身に巡らせながら、たまった熱を冷やします。
足りなくなっている血を補うことで気のバランスを整え東洋医学的な意味合いの肝に問題があり、交感神経が過敏になっている自律神経症状の方によく用いられます。
古医書の和剤局の逍遙散条文に「治、血虚労倦、五心煩熱、肢体疼痛、頭目昏重、心忪頬赤、口燥印乾、発熱盗汗、減食嗜臥、及血熱相搏、月水不調、臍腹脹痛、寒熱如瘧、又治室女血弱陰虚、栄衛不和、痰嗽、潮熱、肌体羸痩、漸成骨蒸」とあります。
加味逍遙散が処方される人
体力が中等度以下で、のぼせ感、肩こり、疲れ、精神不安、イライラなどの自律神経症状、メンタル症状などの方です。
不眠、熟睡感がない、頭痛、めまい。気力がない、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症(月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状)に対して処方されていることが多いです。
自律神経が乱れる身体のメカニズム
手の平や足に熱感があり、胸にも熱感があり動悸がします。寒熱往来があります。(熱くなって頭に汗をかくが、その後寒くなる)寒熱往来があれば加味逍遙散の証と考えます。
のぼせて顔が赤くのぼせる事もあり口の渇きや乾燥があります。
また手足や肩が痛くなりやすく頭痛が起きやすく、めまいが起こる事もあります。体温計に出るほど発熱する事はあまりありませんが
熱感はあり寝汗(盗汗)が出やすいです。不眠や倦怠感があり、寝ていても夢が多く熟睡感が無くすっきりしません。
月経の乱れや月経痛、ヘソ周りの腹痛があることもあります。胃は弱いが便秘がちで下痢をすることはなく排尿は気持ちよく出ない事が多いです。
食欲はないが無理に食べている場合があります。イライラしやすいです。
加味逍遙散の作用メカニズム
肝実熱証の小柴胡湯証の逆で加味逍遙散は肝虚陰虚熱となります。
出産、中絶、流産、精神の疲労、肉体労働などのせいで肝血が足りなくなって、栄気は停滞しているので陰虚熱と言います。
虚熱が外に出ようとしているときは熱を感じ、汗とともに出たあとは冷えを感じます(寒熱の往来)。
虚熱が上焦に上れば動悸や胸の苦しさ、咳、頭痛、めまい、肩こりなどを発症し、胃腸に虚悦が影響すると便秘や胃の不調になります。
下焦に影響すると小便不利や勝眺炎になります。
当帰で血を多くし、芍薬で血流を良くし、柴胡で少陽経に出てきた虚を柴胡が巡らせます。
当帰と柴胡が組み合わさった薬方はすべて肝虚陰虚熱証でその最も弱い薬方が補中益気湯とされています。
肝虚証になると太陰経の気は停滞しやすく太陰肺経の気が停滞すると上焦に熱が多くのぼり、太陰脾経の気が停滞すると食欲が減退します。
肝虚陰虚熱証は出産、流産、中絶、精神疲労などで血を消耗するこでなることが多いので体質的に肝虚証の人が、無理をしすぎる事でなりやすい。
肝虚の人の完璧主義もその原因となってきます。
適応となる身体の状態
加味逍遙散が適応となる方の身体の状態
見た目の状態
顔赤かったり、頼だけがリンゴのように赤かったりします。また顔面にシミが多い場合もあります。
舌には割れ目(裂紋)があり、白い苔はありません。もし白い苔があっても湿っています。
体質として肝虚証の人は目が細くて鋭く切れ長の場合が多いです。耳の中輪が耳介よりも外に向けて突き出ていることもあります。
お腹の状態
胸に熱感が強く心下部(みぞおち)に少し緊張があります。心下部を軽く叩くとぽちゃぽちゃと胃内停水があります。
ヘソの左右の腹直筋が緊張しています。胸脇苦満はありませんが鼠経上部と恥骨上部に圧痛があります。
加味逍遙散の配合生薬
柴胡、芍薬、当帰、茯苓、白朮、山梔子(サンシシ)、牡丹皮(ボタンピ)、生姜(ショウキョウ)、薄荷(ハッカ)
漢方と鍼灸は相性がいい
内から漢方、外から鍼灸という言葉があるように、漢方と鍼灸はとても相性がいいです。
漢方を飲んでおられる方が鍼灸をしていくことで、改善が早まった事も多いです。
また鍼灸によって漢方の副作用が軽減したと仰方もいらっしゃいました。
(漢方は直接身体に入れるので体が弱っていると副作用が出ることがあります)
鍼も漢方も東洋医学の診断を基礎として体質に合わせて対処します。根本が同じなので相性がいいです。
鍼灸による加味逍遙散に合わせた対応
陰谷、曲泉、曲池に補法。期門、不容、中院、天枢に浅く置鍼。
膏肓、魄戸、隔兪、肝兪、胆兪、脾兪、胃兪、三焦兪、腎兪を補法。
飛揚と附陽に浅く置銭。頭痛、肩こりなどがあるときは天柱、風池、完骨などの置誠も可。
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当院の特徴
痛みの少ない鍼灸と整体です。
当院では優しく心地よく、でもポイントは外さない施術を心がけ
苦しむ日々から抜け出すお手伝いをします。
当院では一人ひとりに合わせた施術を行います
体質がそれぞれ違うようにうつの症状もそれぞれ違います。
薬のようにすべてのひとに同じものを提供しても意味はありません。
そのために大切にしていることは、
あなたの体質やライフスタイルに合わせた施術やご提案をすることです。
自律神経を整えます
当院では意味のない姿勢矯正や骨格調整は一切行いません。
心身の不調は自律神経が大きく関わっています。
当院では、全身の鍼はもちろん、
日本ではあまり行われていない、本場中国の頭の鍼を取り入れたハイブリッドな鍼灸と整体で施術し
自律神経の安定を図りストレスに耐える4つの力「活動力」「免疫力」「自己治癒力」「バランス力」を高めます。
メンタルデトックス効果があります
自律神経が安定しカラダの緊張が解けると、
溜まっていた不快な感情は循環とともに浄化されやすくなります。
当院では、
「自らバランスを調整する力」
「寝れば回復するカラダ」
「不安を希望に変えるココロ」
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